アイデアの名称 | ワイヤーを用いた木造家屋の耐震補強設備 |
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創作者 | 浅間 順一 |
権利状況 | 特許登録済 |
試作品の有無 | 有 |
アイデアの詳細 |
本発明は、日本家屋の四隅を外部からワイヤーで支える構造となっております。 ここで特に鉄材、木材ではなくワイヤーを用いるのは鉄材、木材の場合には地震時の揺れに際して抵抗力のみならず反発力も発生してしまうという欠点があります。この反発力は家屋の主柱を引き抜く方向に働いてしまうのでむしろ家屋の倒壊を助長してしまうのです。 ワイヤーを用いた場合には地震時の揺れに際してこのような主柱を引き抜く反発力は発生せず、家屋の倒壊を防止する抵抗力のみ発生しますので地震時の家屋の倒壊防止の理想的な素材となっております。 本発明に近似した既存の耐震技術として、ワイヤーを家屋の壁の内部に、又は外側に壁に這わせるように筋交い状に張る技術は以前より存在し、その優れた耐震性能も実物の家屋を用いた耐震実験で実証されております。 ただ家屋の壁にはベランダ、窓、玄関、シャッターなどの開口部があり、壁にワイヤーを這わせるとたいそう邪魔になるという問題、及び美観上の問題があり、当該技術の実用化を阻んでまいりました。図面を見て分かるように本発明のワイヤー耐震補強設備はなんの邪魔にもならない箇所である家屋の四隅に外部から張るだけですので当該難点を全く解消致しております。 本発明は、新築、既築の日本家屋に対する耐震補強設備の発明であって、家屋の四隅に家屋を外部から支えるようにワイヤーを張るだけのものですが、見て分かるように倒壊防止耐震補強性能の効果は明瞭です。敷地内の施工スペースはそれほど要りません。 外部からワイヤーを張るだけですので施工は容易で、かつコストもかかりません。メンテナンスも容易に行えます。かつ家屋内部に設けるべき既存の耐震設備をその分減らせるので、全体としも耐震設備にかけるコストを大幅に減らすことができます。 ワイヤーの被覆のカラーを工夫したり、家屋の四隅に一本ではなく複数本のワイヤーを張ることで見栄えを良くし、美観を持たせることもできます。 新築、既築のどちらの家屋に対しても外部から簡便な本発明の耐震施工ができます。コンパクトかつ安価な工事で日本家屋に十分な耐震性能を付与することができます。メンテナンスも容易です。 |